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燃料サーチャージとは?トラック業界への影響
こんにちは!今日は燃料サーチャージのついてお話ししたいと思います。特にトラック業界における燃料サーチャージの影響について掘り下げていきます。
燃料サーチャージについて
燃料とする石油(ケロシン、軽油、重油など)の価格に追随する、運賃とは別建てで徴収される料金のこと。名称としては、「燃油特別付加運賃」、「燃料油価格変動調整金」など他にも様々な呼び方があります。
燃料価格の急激な変動により契約、または料金表設定時の運賃では、運航する燃料代が賄えない事態に対応する措置として海運業界が1970年代から導入し、2000年代には航空、陸運業界にも広まった。
料金表を設定し、運行時点での燃料価格に応じた価格をサーチャージとして追加徴収する形式が一般的で、燃料価格が一定以下に下落した場合は徴収しない料金表とする場合もある。
簡単にお伝えしますと、主に荷主や顧客に対して「いつもの運賃とは別で追加料金を払ってください」ということになります。その理由は、燃料の値上がりで、基本運賃だけでは賄えず赤字になってしまうからです。燃料価格は国際情勢や経済影響によって価格の上下をモロに受けるため、1円上がるとトラック業界全体で150億円の負担が増えると言われています。そこで、運送業者は燃料サーチャージを導入することで、リスクを回避することが出来ます。
燃料サーチャージ適用設定は?
では、燃料サーチャージは何円から適用されるのでしょうか。
2024年3月の時点では、軽油の基準価格は120円/Lに設定されており、調達している料金が120円/Lを超える場合適用されます。5円/Lごとに刻んでいき、軽油価格が変動した時点で翌月から適用されます。120円/Lを下回れば廃止されます。
燃料サーチャージ計算方法
燃料サーチャージの計算式は移動距離別の計算方法か時間で計算するかの2通りあります。
・距離制運賃
走行距離km ÷ 車両燃費km/L x 算出上の燃料価格上昇額(円/L)
・時間制運賃
平均走行距離km ÷ 燃費km/L × 算出上の燃料価格上昇額(円/L)
→ 荷主等と継続的に契約している場合、
平均走行距離を1日、1ヶ月、半期当たり等の期間実績で算出します。
以下の条件で燃料サーチャージ額を、距離制運賃の方法で計算してみると・・
・走行距離1000km
・燃費5km/L
・算出上の燃料価格上昇額 30円
1,000km(走行距離) ÷ 5㎞/L(燃費)×30円/L(算出上の燃料価格上昇額)=6000円
標準的な運賃に対して、燃料サーチャージ額6000円がプラスされます
まとめ
燃料サーチャージは、トラック運送業界における重要な要素です。運送業者にとっては燃料費の変動リスクを軽減する手段であり、安定した運営を支えるための重要なツールです。しかし、顧客との信頼関係を築くためには、透明性のある設定料金が求められます。また、燃料サーチャージの導入により、環境負荷の軽減にも貢献できる可能性がある点も見逃せません。今後も燃料サーチャージがトラック業界に与える影響を注視していくことが重要です。